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2012年12月28日

調剤薬局 接客その③ ~患者様の、調剤薬局のサービスに対する評価基準~

こんばんは。藤松です。


本日は、大多数の会社で仕事納めの日ですね。私の勤務している薬局も、本日で年内の営業は終了致しました。


今年1年振り返ると、様々な出来事があり、成功体験・失敗体験があり、その分だけ成長できたのかなとシミジミと思います・・・。


さて!!余談はこの当たりでさておき、本日は「患者様の、調剤薬局のサービスに対する評価基準」をテーマにお話させて頂きたいと思います!!



前回最後に記載した内容ですが、顧客満足は「①サービスを受ける前の期待 - ②サービスを受けた後の成果」の差によって、顧客が感じる満足度が変わるということを書かせて頂きました。


ここで皆様にお聞きしたいのですが、患者様は調剤薬局のどのような点に注目して、サービスを受けた後の成果が凄い!!と判断されるのでしょうか?



薬の説明でしょうか?薬をお出しするまでの早さでしょうか?



いえ、その点に関しては、サービスを受けた後の成果としては凄いと評価されないでしょう。


とはいえ、例えば待ち時間が長くてクレームが入った経験は、調剤薬局で勤務されている方であれば、多かれ少なかれ経験はされているはずです。


「早さもサービス提供の評価として見られるんじゃないの?」という声が聞こえてきそうです。


確かに、早く薬を提供することを薬局のサービスとして売っている薬局様もおりますが・・・、早く薬を提供するって当たり前のことではありませんか?



体調が悪くて来局されている方、仕事の合間で来局されている方などは特に、待たされることがストレスになるので、早く出してもらいたいと思うのは当然です。すばやく薬を提供するのは、調剤薬局で提供するサービスとしては至極当然のことだと私は考えます。


前回も記載しましたが、クレームになる顧客構造というものは、顧客の期待を大きく裏切る成果を出してしまったときですよね?


そのように考えると、薬局に来る方は、薬を早く出して貰いたいという期待は前提として持っていると考えられます。

サービス業としては顧客の喜ぶことを満たすのは当然なので(前回参照して下さい)、つまり出来て当たり前となります。




同様に、薬の説明に関してになりますが、こちらもきちんと説明されることは当然の事ですよね。どんな薬が出されるのか、薬局に貰いに来ているんですから、きちんと説明するのは当たりまえです。


「薬の説明」というサービスの補足になりますが、説明することが医学的(専門的)に偏りますと、患者様からの受ける印象はある一定ラインからは「なんか凄い」という印象で終ってしまう可能性があるので、そういった意味合いでもサービスを受けた後の成果として評価しにくいでしょう



「薬の説明」や「迅速に提供する」というのは、調剤薬局では出来て当然のことであります。そういったサービスに対しての対価として、患者様に調剤費を支払って頂いてますからね。


なので、不満やクレームが多い薬局様は、上記のように「出来て当たり前」と患者様が考えていることが出来ていない可能性が高いので、見直しされる必要があると考えます。



なので、調剤薬局のサービスで満足感動の評価を頂くためには、上記の「出来て当たり前」がベースにあり、別な付加価値を付けてあげれば良い考えます!!



では、別な付加価値というものは一体どのようなものなのか?次回はこの当たりを話題として、書いていきたいと考えております。



それでは、次回は年明けになってしまうかもしれませんが、またお付き合い頂けたら幸いです!!




2012年12月25日

調剤薬局 接客その② ~調剤薬局のサービス提供について!!~

こんばんは!!藤松です。本日はクリスマスということもあり、平日ながら普段より街中の人々が多かったですね~。


本日の薬局はといいますと、3連休明けということもあり、いつもの倍以上の方が来局去れました。非常に忙しい1日でした・・・。


さて!本日は接客その②ということで、「調剤薬局のサービス提供」についてお伝えしたいと思います。


前回、調剤薬局はサービス業である!!」と定義致しましたが、そもそも、サービス業の「サービス」とは何なのか?↓


サービス:相手のために気を配って尽くすこと。(出典:大辞林)


・・・なるほど。サービス業とは、相手の立場に立って、喜ぶであろうことを行うこと解釈できそうです!!

講師の方は、「サービスとはお客さん(患者さん)の立場に立って、思いやる事、ホスピタリティ(思いやり)の心が大事である」と話されておりました。



「ホスピタリティ」という単語は、素晴らしい接客と名高いディズニーでも、接客もとい人とのコミュニケーションにおいての基本理念とされているそうです。
(参照:9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方/福島文二朗)



以上のことから、サービスというものは、相手の立場に立ち、思いやりの心をもって、相手が喜ぶこと(プラスになること)を行うことである」私は考えます。



では、続いて調剤薬局のサービス提供についてになります。


まずは、サービスの根本である、相手の立場に立つところから初めて見ましょう。



患者様の立場に立って、どのような思いで病院や薬局に来ているのでしょうか?



1、何らかしらの病気や怪我、不安などのストレスを感じて来ている。
2、治療が必要って言われるから、嫌々来ている。


上記2点に大別されるのでは考えます。


1に関しては、例えば風邪を引いてしまった、腹痛が続く、切り傷で血が止まらない等々、何かストレスがあり、それの改善目的でやってきています。


2に関しては、血圧が高いって言われるから降圧剤を飲む、尿酸が高いって言われるからお酒を控えて薬を飲む等々、慢性疾患の治療の方に多いと思われます。


1のケースにせよ、2のケースにせよ、ストレスを抱えながら病院や薬局に来ていると考えられるので(何とか治したいという思いや、病院に来るのが面倒という思いなど)、それに合った対応をしなければいけないと思います。


では、それに合った対応とは何か。


顧客の満足の構造から考えたいと思います。

       

             顧客満足の構造

①サービスを受ける前の期待 - ②サービスを受けた後の成果

上記2点の差によって、満足度が異なります。

 → 不満 :期待未満のサービス。
 → 納得 :この程度だろうなと理解。
 → 満足 :期待以上だが、予想できる範囲。

さらに、
 → 感動 :期待以上で予想できないことをされると、人は感動する!!

逆に、
② → クレーム :期待を悪い意味で予想以上に上回るとクレーム問題になる。


基本的に、②、となったときに相手(患者様)に喜んでいただけるのでは無いでしょうか?


ここで注意したいのは、病院・薬局に来ていただくかたはなんらかしらのストレスを抱えてやってくるので、が少々高い状態でやってくる可能性があります。


ということは、を高い状態に持ってこないと不満やクレームへとなり、顧客減少へと繋がってしまいかねません!!



つまり、調剤薬局のサービス提供は、高い期待を上回る成果でなければいけない考えられます!!



では、患者様に提供したサービスの成果を良いと判断してもらうにはどうしたらよいか?

次回はその点について記載したいと思います。


それでは、また次回お会いしましょう!!





2012年12月19日

調剤薬局 接客その① ~調剤薬局はサービス業なのか?~

お久しぶりです。 藤松です。


年の瀬が近づくにつれ業務も忙しくなりましたが、自己研磨を怠らず日々を過ごさねば!!っということで、先日コミュニケーション勉強会なるものに参加して参りました。


正直、非常に感銘を受けた勉強会でありました。


内容が濃いものでしたので、何回かに分けてお伝えしていこうと考えております。


まず今回は、「調剤薬局はサービス業なのか!?」をテーマに、勉強会で学んだことを発信したいと思います。






まず勉強会の初めに、講師の方からこのような問いかけがありました。


「調剤薬局や病院はといった医療系はサービス業だと思いますか?思う方は挙手をお願いします。」


私を含め、皆様が手を挙げておりました。続いて講師の方から、次のような質問がありました。



「では、医療系というのは、どういったサービスを提供する業種だと思いますか?」



皆様、どのようにお考えでしょうか?



その解答の前に、そもそもサービス業とはどういったものなのでしょう?


調べてみました↓


サービス業:物品ではなくサービスを提供する業務
(出典:デジタル大辞泉)


つまり、形は無いが価値のあるものを提供する業種ということになります!!


具体的に、どういったことなのか?


例えば、ディズニーランドへ皆様が遊びに行ったとします。

そこで皆様は、「夢の国」というようキャッチフレーズの如く、魔法にかかったような感覚にとらわれます・・・。

そうです!!夢のような楽しいひと時を味わえる時間を提する場所なのです。


時間という形はありませんが、そこで過ごした経験が思い出となる。つまり、価値のあるサービスであったと思えるのです。



では、医療はどういった価値のあるものを提供しているのか?




講師の方の受け売りですが、「健康を回復させる(治療)、健康を維持する(予防)」ことを提供している業種である!!


つまり医療とは、人間の根本的な欲求(生き抜く欲求)に直結するサービス」と解釈できる業種ということです。!!!


病院で行う注射や点滴、検査といった治療や、調剤薬局でもらう薬というのは、それぞれ患者様の状態に応じて、健康を回復・維持するためのサービスになるということです。



つまり、調剤薬局はサービス業である!!」言えるわけです。


では、調剤薬局はサービス業として、どのようにサービスを提供するのが良いのか!?そもそも、サービスとは何なのか!!?


次回は、上記内容を中心に記載したいと思います。

では、また次回お会いしましょう!!



・・・余談ですが、ちなみに私は調剤薬局を、「心身ともに健康になるよう、手助けをする」サービスを提供すること定義づけをして働いております。




2012年12月14日

インフルエンザとクラリス ~予防服用~

こんばんは。藤松です。


昨日深夜、三大流星群の「ふたご座流星群」が観測されました。何個も流れ落ちる星々。願いことが多い人でも、何回もお願いできそうですね(笑)

私も観測しようと待ち構えていましたが、迫り来る眠気に負けて寝ておりました・・・。


さて、余談はこれぐらいで、今回は恐ろしい病気であるインフルエンザについて語りたいと思います。

インフルエンザは遡ること数千年前、古代エジプトにすらインフルエンザに関する記述が残っているという、歴史深い病気です。


インフルエンザについて最も有名なのは、歴史の教科書にも載っている「スペイン風邪」ではないでしょうか?

死者4000万~5000万人(一説ではそれ以上とも)とされた最悪の大流行(パンデミック)を引き起こした、非常に恐ろしい出来事です。


既存のインフルエンザ薬で改善できないタイプのインフルエンザウイルスが研究されていて、生物兵器として悪用される恐れもあると昔話題になりました。
(中国だかロシアで研究していると小耳に挟みましたが、真偽の程は分かりません・・・)


※余談ですが・・・
石田衣良氏の「ブルータワー」というSF小説では、新型のインフルエンザを題材とし、一国の滅亡とそれに対する対抗策について描かれていて、非常に面白かった記憶があります。


インフルエンザは非常に恐ろしいです。できればかかりたくないものです・・・。



そこで!今回は予防に効果があると言われている薬をご紹介したいと思います。


インフルエンザの薬といいますと、一般の方でもかなりなじみが深くなってきている「タミフル」や「リレンザ」、最近発売されたものだと「イナビル」といった薬で、改善率は非常に高いです。

通常、これらの薬と解熱剤等の対症療法を併せて行いますが、時々抗生剤の「クラリス」が処方されることがあります。


インフルエンザはウイルスが原因なので抗生剤は一般的に効果は無いのですが、このクラリス、実は凄いやつみたいです。



クラリス(成分:クラリスロマイシン)は14員環マクロライド系抗生物質といいまして、これは菌を殺す以外にも効果があり、抗炎症作用バイオフィルム阻害作用がよく言われています。


近年囁かれているのが、クラリスが「粘膜免疫増強作用なるものを持つと言われています。


要は、免疫が増える作用という事です!!


インフルエンザにかかると、4~5日ほど経過するとIgAという自己免疫が増えて、インフルエンザウイルス排除する方向に働きます。


クラリスを服用していると、このIgAの量が顕著に増加したと報告されております!!


予防服用量としては、通常の半分量(1日1回200mgの服用。マクロライド療法と同じですね)にて効果があるといわれています。


知り合いのドクターは、冬の間クラリスを通常量で飲み続けたというつわものでしたが、耐性菌の発生の関係もあるので、むやみに服用するのはオススメできませんが・・・
(ちなみにこのドクター、インフルエンザには罹らなかったそうで、自慢しておりました)


現在クラリスにインフルエンザの予防服用という適応はありませんが、いずれそのような適応が通ることも期待しつつ、今回は終了とさせていただきます。


次回は、薬局の集客を出すために必要である「接客」について考察してみたいと思います。


ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。また次回お会いしましょう。




2012年12月12日

「ノロウイルス」とは!? ~簡単なまとめ~

昨日、とあるメーカーさんが薬局へ来局し、ジェネリック医薬品についてのアンケート調査へ協力致しました。


話の流れで、「厚生労働省のHPなんて、見ませんよね!?」なるセリフをメーカーの方からの生の声を頂きました。


医療関係者でさへ、厚生労働省のHPをチェックし、政策やら注意喚起について見ている方が少ないのに、いわんや一般の方おや・・・・。


なつかしの古文の知識も入れつつ、本題へ戻りたいと思います。

こんばんは、藤松です。今回は「ノロウイルス」についてお伝えしたいと考えております。


今回最初に記載させていただいたなかでお伝えしたいのは、厚生労働省はインフルエンザやノロウイルス等、流行性の病気に対して、発生状況やら予防策やら、多くの情報を発信しているということです
(言っておきますが、厚生労働省とは一切関係ありません・・・)


厚生労働省 ノロウイルスについて↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html


さて、上記リンクを開いていただくと、たくさんの項目が列挙されており、じっくりと読む時間がない方へ、重要な点のみに絞り記述したいと思います。



「ノロウイルスとは」

①感染力が非常に強いウイルスで、②感染すると酷い下痢・嘔吐が2~3日続くけど、それで治ります!!


・・・非常に簡単に書きました。

さて、上記だけではかなり乱暴な書き方なので、少々補足をしたいと思います。


まず、「①感染力が非常に強い」という箇所についてお話したいと思います。


ノロウイルスは、牡蠣から感染するものが大半を占めており、他の貝や飲料水からも感染することがあります。


しかし、ノロウイルスは本来、牡蠣・貝にもともと存在するウイルスではありません!!(もちろん、飲料水にも)


では、どうして牡蠣や貝にノロウイルスが潜伏するのか?どこからノロウイルスはやってくるのか??


それは、感染者の糞便に含まれるノロウイルスが、浄化槽の浄水作用を潜り抜けて河川に流れ込み、海へ流れ、牡蠣・貝が取り込んでしまうというところが原因となります。


いかがでしょう?下水に流し、浄化槽をも潜り抜け、さらに川を流れて海まで生きているというだけで、かなり感染力が強そうではありませんか?


牡蠣・貝以外の感染源としては、感染者の糞便・嘔吐物からウイルスが拡散してしまうことが原因となります。


さて、この強い感染力に対する予防策になります。


まず、牡蠣・貝になりますが、ノロウイルスを殺す方法は加熱です!!

85℃以上の熱で、中心部までを1分間以上は加熱することと推奨されています。生牡蠣は美味しいのですが、この時期はじっくりと焼いた牡蠣にしましょう。


次に、感染者の糞便・嘔吐物はどのようにしたら良いか?

ちなみに、こちらのウイルスは、アルコールでは死にませんので注意して下さい!!


0.1%の次亜塩素酸ナトリウム」で処理をすることが重要になります。
※処理の際は、二次感染予防のために必ずマスクをして下さいね。

ドラッグストアに1%の次亜塩素酸ナトリウム液が販売されておりますので、原液に対して10倍の水を入れれば出来上がりです。


こちらで、感染者の糞便・嘔吐物を念入りに拭き取るようにしましょう。この際、ドアノブやサッシなどの金属部分を拭いた際は、必ず水拭きを行い次亜塩素酸ナトリウムを拭き取りましょう。ほっておくと、金属が腐食されてしまいますので、ご注意下さい・・・。

<注意!>
感染者の糞便からは、2週間程度はウイルスが検出されます!長いときは1ヶ月ほど続いたというデータもありますので、くれぐれもご注意下さい。


そして、普段の予防はといいますと、「石鹸での手洗い・しっかりとしたうがい」に尽きます。

どちらもしっかりと行うことで、ノロウイルスを含め多くのウイルスを流す事ができるので、要所で必ず行うようにして下さい。


次に、②感染すると酷い下痢・嘔吐が2~3日続くけど、それで治ります!!」の部分になります。

現状、ノロウイルスを殺す薬は存在しません。下痢・嘔吐でウイルスを出してしまうのが、治す方法となります。


通常、ノロウイルスに感染したら、1~2日間体内へ潜伏し、発症するという経過を取ります。


症状は人それぞれで、ホントに重症な方もいれば、軽い風邪のような症状で終るケースもあります。


さて、下痢や嘔吐が酷いので、下痢止め・吐き気止めを服用したくなると思います。

しかし、それらを服用してしまうと治りが遅くなることがありますので、必ず医師に診断してもらってから使用するようにして下さい。


また、お子様や高齢の方は、下痢・嘔吐が長引くと脱水症状になってしまうので、OS-1やアクアライトORS(小さなお子様向け)といった、経口補液を摂取して防ぎましょう。

※経口補液を一気に飲ませてしまうと、胃を刺激する事になり、嘔吐の原因となるので、必ず1口ずつ慣らせながら飲ませるようにして下さい!!


以上、予防策と感染した際の心構えについて、簡単に記載させて頂きました。


どんなに予防しても、防ぎきることは不可能と私は考えます。しかり、知識をもって対処すれば、感染する可能性は少なくなりますし、リスクも抑えられると思いますので、どうぞ皆さん、この時期は注意なさって下さい。



長文にお付き合い頂きありがとうございました。ここ2回ほど冬の感染症について記載させていただいたので、せっかくなので次回は、冬の感染症で最も危険で有名な「インフルエンザ」について記載したいと思います。

では、次回また宜しくお願い致します。




2012年12月10日

ほんとは怖い!風邪症候群!!

こんばんは。薬剤師兼広報担当者、藤松です。


さて、今回は薬と絡めたお話をさせて頂こうと考えておりまして、季節柄風邪が多いので、それを話題に書かせて頂こうと思います。


これは、実際に、本日起きた話が元になっております。



冬場になると、気温が低下し、空気が乾燥することでウイルスが活発になるので、この時期が風邪に罹りやすくなります。

そう、風邪の原因菌は、「細菌」では無く、「ウイルス」が大半になります。
※実際、約9割の風邪がウイルス性であり、残り1割が細菌由来の風邪と言われています。


風邪を引き病院へ受診されると、よく処方されるのが

・抗生剤
・総合感冒薬
・解熱鎮痛剤
・咳止め、痰きり、etc...

といった処方がよく見受けられます。

ただ、どれも風邪を直接治す薬ではありません!あくまで、体調の悪化を緩和し、自己免疫でウイルスをやっつけていくのが、風邪の改善方法になります。


では、薬なんて飲まなくても良いのではないかと考える方もいるでしょう。


否!風邪の症状が原因で、合併症を引き起こしてしまうことがたくさんあります。


肺炎(肺)、髄膜炎(髄膜)、中耳炎(耳)、結膜炎(目)、副鼻腔炎(鼻)・・・といった具合に、場所も様々に飛び火する可能性があります。


さて、本日朝一に、薬局の電話が鳴りました。

「はい。○○薬局、藤松です。」

「先日そちらに罹った××です。実はこの前の薬を服用したら汗が全く出なくなり熱が39度まで上がってしまったので、副作用と疑って服用を中止しました。今は熱は落ち着いているのですが、咳が酷なっていまして・・・。これも薬の副作用なのでしょうか?」


こちらの患者様に処方されていた薬は、ごく一般的な風邪に対する処方でした。



ここで私は、副作用と、ある合併症の可能性が浮かび上がりました。


まず、副作用に関してになります。


この患者様には、「PL配合顆粒」という総合感冒薬が処方されておりました。

こちらの薬には抗ヒスタミン薬と呼ばれる成分が入っており、この成分の副作用に、抗コリン作用というもがあります。
この副作用では、よく起きるのが眠気や口の渇きといったものが患者様からお話がありますが、「発汗を抑える」という副作用もあります。

このため、抗コリン作用を持つ薬剤を服用するときは、高温多湿下で作業する方は、発汗抑制による熱中症状に陥る事があるので、避けるべきであるとされています。

※ちなみに、この副作用を利用して、発汗を抑えるために抗薬コリン薬を服用することもあります。


次に、合併症の疑いになります。

まず、熱が39度まで出たということなので、インフルエンザの可能性があります。

また、咳が酷いというところが気になり、どのような咳なのか伺うと、ヒューヒューと気管の部分が鳴っているような咳と話がありました。


発熱と特徴的な咳の様子があったので、「これは肺炎の可能性がある!」と思い、すぐに病院へ受診するように促しました。


その後、本日午後に近くの病院を受診された、その後薬局に寄って頂きました。


血液検査とレントゲンの結果から肺炎と診断され、大学病院へと紹介になったと話されておりました・・・。


以上が、本日起きた風邪にまつわる怖い話になります。


この方は、自己判断で薬を中止し、熱や咳が酷くなっても受診しなかったことで、結果的に肺炎となってしまいました。

不幸中の幸いで、今回は発見が早かったので大事には至らなかったようですが、肺炎は悪化していれば入院となる、大変大きな病気です。



風邪は万病の元という言葉もあるように、甘く見てしまうと取り返しがつかなくなることもある病気ですので、皆様くれぐれも注意して下さい。


それでは、この当たりで今回はペンを置きたいと思います。
長文お読みいただき、ありがとうございました。


次回は、これまた最近流行っている「ノロウイルス」について書かせて頂こうと考えております。では、次回お会いしましょう。



2012年12月7日

調剤薬局の開局 ~薬局を作る場所 探し方~

薬剤師兼広報担当者、藤松です。


最近はめっきり寒くなりました。風邪の処方も大分増えて来ております。ご覧の皆様、体調は崩されていないでしょうか?


私はと言いますと、最近お腹の調子が悪くて、腹痛と戦いながら仕事をしている次第です。


さて、前回薬局の作る場所についてお伝えさせて頂きまして、今回は「薬局を作る場所の探し方についてお伝えさせて頂こうと考えております。


前回も記載しましたが、調剤薬局を開局するにあたり、場所は最も重要なファクターとなります。


実際、患者様が薬局を選ばれる理由というのは、一体なんでしょう?


有名な薬剤師の方がいるから?充実したサービスが受けられるから?



いえ、違います。初回にいらっしゃる方の、最も多い理由というのは、「病院に近いから」という理由と、データに出ております。
(日経DI 2012年1月号より)


2回目以降に来局される方であれば、上記のような理由で来局される方はもちろんおります。


ただ、初回に来る理由は、受診した病院に近いから、家に近いからという、場所に起因する理由が多数でしょう。


どんなに充実したサービスでも、丁寧な接客を心がけても、豊富な知識による投薬を行うでも、まずは調剤薬局に来局して頂かないことには、固定の患者様を獲得することはできません。


(もちろん、固定の患者様を獲得するには、初回から2回目以降に繋げる対応の技術も重要になります。)


場所の探し方というお話から若干ずれてしまいましたので、本題に戻したいと思います。


診療所・クリニックの門前の探し方になりますが、ずばり方法は2つしかありません。


①紹介!
②自力で探す!


・・・画期的な探し方を期待していた方、大変申し訳ありません。

しかし、薬局の立地を探す方法は上記2つの方法であるのが事実です。



まずは、①紹介 について。

新規調剤薬局の案件というものは、実は意外とあるものです。

ⅰ)MRの方やMSの方といったメーカーからの紹介
ⅱ)すでに調剤薬局を経営されている方などからの紹介
ⅲ)紹介会社からの紹介


といった具合に、色々と新規調剤薬局の紹介案件はあります。


ⅰに関しては、調剤薬局に勤めていれば、メーカーとそういった話が出来る立場にあるかどうか(少なくとも、薬局長以上)によります。


ⅱに関しては、個人の人脈によるところがありますので、紹介して頂ける可能性は未知数としておきますが、経営者の方や新規開局案件の営業をされている方からお話を頂けることがありました。


ⅲに関しては、紹介手数料という対価を支払えば、情報を頂くことが出来ます。



次に②に関してになります。

こちらは、「地図に病院・診療所と調剤薬局をプロットして、近くに調剤薬局が無い病院を地道に探す」といった方法になります。


途方も無いと感じるかもしれませんが、知り合いの経営者の方は、この方法で今年3件ほどの開局案件を見つけております。


また、別の経営者の方は、たまたま歩いていた道で見つけた話されていました。
(ただ、常にアンテナを張っていたからこそ見つけられたのだと思いますので、簡単に見つかるということではありません。)


この手法は、時間的制約が多い従業員の方では、探す時間をなかなか確保できないのが辛いところではあると思います。


条件の良さそうな病院・診療所が見つかれば、実際の利益の見込みを計算し、条件が良ければ開局の準備をする・・・といった順番で進めていくことになります。


いかがでしょう?ここまで読んで頂いた方は、どの方法が最も良いとお考えでしょう?


いずれにせよ、まずは良い条件の立地を探すことが、最も重要且つ、大変なことだと私は考えます。


以上、長文を読んで頂きありがとうございました。
何か質問等あれば、メール・コメントにてお受け致しますので、気兼ねなくご連絡ください。


次回は薬剤師らしく、薬と絡めた健康情報をお伝えしようと考えております。


それではまた、次回お会いしましょう。



2012年12月4日

調剤薬局の開局 ~薬局を作る場所~

薬剤師兼広報担当者、藤松です。

前回、「薬局を作る場所」という話題で終らせて頂いたかと思います。今回は、どのようなことを考慮して、薬局を作る場所を選ばなければいけないのかを、お伝えしたいと思います。


調剤薬局を始める上で、場所というのは重要なファクターとなります。


薬局を作ろうとお考えの方、どのような条件でお探しでしょうか?


まず、既存の調剤薬局がある場所から考えて見ましょう。

大病院の門前
クリニック、診療所の門前
医療モール

などが、すぐに浮かび上がるかものと思います。
初めに作る調剤薬局としては、どれが良いでしょう?


皆様どのようにお考えたでしょうか?私は、以下の通り、



の順となると考えます。


の医療モールであれば、2つ以上のクリニックから患者様がいらっしゃるので、安定した収益性が見込めます。
また、基準調剤加算2の算定用件(処方箋受け付けに関する要件)もクリアしやすいので、処方箋1枚当たりの基本料を高くすることが望めます。

ただ、このような好条件は競争率も高いので、見つかる可能性は少ないかと思われます・・・


の大病院の門前は、競合が多数あること、薬剤の在庫を大量に抱える可能性があることを考慮すると、初めての薬局を立てるのには向いていないでしょう。


そこで、のクリニック・診療所の門前へ薬局を作るのが、初めての薬局としてはベターであると考えられます。


診療科目により処方箋1枚当たりの単価にはバラつきはあるものの、固定の患者様が出来れば安定した収益が十分見込めます。
初期投資が少なくても済む可能性も、の条件が一番高いので、資金繰りの面から考えても診療所の門前が良いと考えます。



では、実際どのようにしてクリニックや診療所の門前という立地を探し出しているのか。
次回は、その点についてお伝えしたいと考えております。

次回も宜しくお願い致します。




2012年12月2日

調剤薬局を開業するには?

薬剤師兼広報担当者、藤松です。


前回は簡単な挨拶とさせて頂きましたので、早速今回から皆様に有意義な情報を発信できればと思います。


さて、今回は「調剤薬局で開業するには?」ということでお伝えしたいと思います。


調剤薬局を開業したいとお考えの方、調剤薬局を開業するにはどのようなものが必要とお考えでしょう?

私が必要と考えるのは、

①情報
②独立資金
③人材

の3種類ではないかと考えます。


その中でも、情報は一番重要と考えます。

独立資金はどうにかすることはできますし、独立を考えている方が薬剤師であれば、人材面もクリアは比較的簡単です。


しかし情報に関しては、欲していても手に入れるのが難しいです。
(私は、普通の勤務薬剤師の際は、どのように情報を探せば良いのか、全く知らない状態でした・・・。)


ですので、次回は情報で最も重要な、「薬局を作る場所」についてお伝えしたいと思います。


長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。